2010年04月02日

トウモロコシの食べ方(2)

今日はアンデスと日本のトウモロコシの食べ方の違いをお話しましょう。

一番の違いというか、決定的な違いは何かと言うと、アンデスでは「未熟」なトウモロコシは、ほとんど食べない、ということなんです。

「未熟」と言うことは何なのでしょうか・・・・
実は、「種」になる前の柔らかいもののことです。
日本で最も食べられているのは「スイートコーン」です。
これは「未熟」なんです。

とうもろこしって、もちろん「種」になりますよね。
でも、スイートコーンとして売られているトウモロコシの粒を植えても、発芽しません。
たとえば「枝豆」が熟すると「大豆」になるのは皆様お分かりだと思います。

実は、日本で食べられている主流なトウモロコシは、この「未熟」なものなんです。


メキシコで昔、実際にあったお話です。

スペインから移住した開拓者たち。
彼らは身近にあるこの地の原産である穀物の「トウモロコシ」を主食にしていました。
開拓者だけでなく、そこにすむ先住民のインディオたちももちろん主食は「トウモロコシ」です。
しかし、開拓者だけがなってしまうある「病気」がはやりました。
なぜか原因がわかりませんでした。
そこでこれを不思議に思った医者が、徹底的に食生活の調査をしたそうです。
それでわかったことがありました。

先住民は「熟したトウモロコシ」を主食にし、開拓者たちは「未熟なトウモロコシ」を主食にしていたそうです。
そしてこの点の食生活を改めると、開拓者特有の病気は無くなったそうです。

ということは、「トウモロコシはなるべく熟したものを食べる」と言うことが一番ですね。

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アンデスの農家の倉庫です。
収穫して太陽に当てて干した「熟したトウモロコシ」が山と積まれています。


実は、すべての作物は、なるべく熟したものを食べたほうが良いようですよ。

日本で未熟のものと言えば、「枝豆」「そら豆」「さやいんげん」などです。

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アンデスでは「そら豆」も種になった「熟したもの」を食べるんです。
種のそら豆は、1〜2日水に漬けておいてから茹でます。
色が緑ではなく、茶色の変わっていきますが、こちらのほうが「未熟」なそら豆よりは断然おいしいexclamation×2
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アンデスの農家でいただいた、「熟した」とうもろこしとそら豆を2日ほど水にふやかしてから炒ったおつまみ。
本当に素朴で美味しい味でしたよ。
どうして日本人はこういうおいしい料理をしないのだろう・・・もうやだ〜(悲しい顔)
とても不思議です。

マクロビオティックでは「陰性」と言われるトウモロコシ。
でも、それは「未熟」なものを食べるということが前提ではないか・・・・と私は思います。
だいぶ古い時代から、日本では「未熟」なとうもろこしが主流であったから・・・・・

歌人の石川啄木の歌に、
「しんとして 幅広き道の 秋の夜の 玉蜀黍の焼くるにおいよ」という歌がありますからね。
昔からこう言う食べ方をしていたんでしょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで、熟したトウモロコシって、どうやって食べるの・・・
と聞かれそう。

その答えをアンデスの料理に探してみましょう。

まず一番素朴なのが、先ほど書いた「2日くらい水につけてふやかしたものを炒って食べる」というものです。
そして、
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粉にして使います。
写真左は「タマレス」と呼ばれる、トウモロコシの粉を使った蒸し料理。
右は「ウミタ」と呼ばれる、ちょっと重層で膨らまして甘くした、おやつ感覚のスナック。

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こちらはりんごジュースに香辛料(アニスとクローブとシナモン)を入れて、トウモロコシの粉を入れてとろみをつけた「アピ」と呼ばれるドリンク。

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そしてこちらが「熟したトウモロコシ」の最高のものとたたえられる、トウモロコシのどぶろく「チチャ・デ・ホラ」。
プクプク発酵しているでしょ。
これは「インカ」の時代から、儀礼や行事に欠かせない飲み物だったんですよ。
今でもあちこちで飲むことができるんです。

作り手によって、味が違います。
私も今までさんざん飲みましたモバQが、おいしいものとそうでないものがある・・・・
おいしいものは、微炭酸なので、ビールのようにぐいぐいと飲めてしまいます。
まずいものは、なんだか重くて口が進まない〜〜〜もうやだ〜(悲しい顔)

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こちらは種のトウモロコシを油で揚げただけのおつまみ、「マイス・カンチャ」。
レストランなどでお酒を頼むと、必ず付け合わせに出してくれます。
ポリポリとしてておいしく、癖になりそうで止まらない〜〜〜exclamation×2

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こちらは「マサ・クロカンテ」と言う、まるで春巻のようなおつまみです。
「マサ」は、メキシコの「タコス」のようなもので、トウモロコシの粉に水を入れてこねて、丸めてから伸ばし、中にいろいろ包んで焼いたものです。
これもおいしいっわーい(嬉しい顔)


ということで、未熟なものはなるべく避け、熟したものを食べましょう。

とはいっても、「主食」のするわけではないので、それほど心配しなくても大丈夫ですよ。

それと、「スイートコーン」のような甘いトウモロコシはアンデスには存在しません。
だから、主食のようにたくさん食べることができるんです。
だって、日本の「甘〜〜い」トウモロコシって、1本も食べられないくらい甘いでしょ。

どうして日本のものって、「甘い」方に行ってしまうんでしょうか。
そこまで品種改良しなくてもいいと思うのですけれど・・・・
posted by 料理長 at 10:44| Comment(4) | TrackBack(0) | アンデス・マクロ料理