この記事は2016年11月1日〜12月18日まで、私達が南米アンデス諸国を食べ歩いた時のことを後から記事にしたものです。
12月16日(金)、日本に帰国するために、ペルーのリマから乗り継ぎのために中米のメキシコシティーへやってきた私たち。
事前に調べておいた、ラテンアメリカベストレストラン50というランキングの堂々6位のレストラン「Quintonil」でお昼のコースを食べられることになりました。
やった~~!!。だって予約していなかったもんね。
さて、今回の長期の食の研修旅行の最後を締めくくるにふさわしいレストランでの食事、どんなものが食べられるか、とても楽しみです。
私にとって、本格的なメキシコ料理、初めてですから・・・

メニューを見る支配人。
何を頼もうかなぁ~~??。
何しろメキシコは今回の旅行の行きに乗り継いだだけ(その時は空港に居ました)なので、町に出るのは初めての私たち。
なのでメキシコ料理って何かさえよく解っていません。
だから一品ずつ頼む「アラカルト」は無理!!。(笑)
コース料理があるので、「肉抜きでOKですか?。」と聞いてみました。
「はい、もちろんです。」と答えが返ってきましたよ〜〜。
やはり高級店は違いますね、すぐさま対応できるんですから。
では肉なしでのメキシコ料理のコースを存分に楽しみたいと思います♪♬~♫!

「Menú de otoño Diciembre 2016」秋のメニュー、2016年12月の始まりです。
これは実はメニューには出ていなかった最初に出てくる付け出しです。
一番下にカッテージチーズ、その上にナッツ類、一番上は何かの花が盛られています。
綺麗ですね。

その器に、目の前で「エスプーマ」という泡立てる機械を使って黄色い泡泡が注がれます。

完成形です。
黄色い泡は、かぼちゃのペーストの味がしました。
メニュー外の一品ですが、最初からっ凝っていますね〜〜。
この先が楽しみ!!。

ノンアルコールカクテルをそれぞれ頼みました。
こちらはエクアドルで散々飲んだジュースと同じ原材料の「モラ」というベリーを使ったカクテル。
モラそのものも浮いています。
ハーブも入っておいしいカクテルになっていますよ。

こちらは支配人が頼んだノンアルコールカクテル。
メキシコ独特のハーブが入ったカクテルです。
グラスの周りの茶色いのは、少しピリッと辛い塩でした。
たぶんモーレ・ネグロというソースを使っている感じです。

さすがにメキシコらしく、パンの代わりにトルティージャが出てきました。
布に包まれ、温かいトルティージャを保温しています。
そしてバターの代わりに2つのソースが・・・。
黒い方はレンズ豆を煮込んで滑らかにしたもの、赤い方は黒いメキシコ独特の唐辛子が入ったトマト系のソースです。
トルティージャに塗って食べるとおいしい!!。

なんとも美しい料理が出てきました。
名前は「Cebiche de nopales curados en sal」と言います。
nopalesは、ウチワサボテンの葉のこと。
ちょっと分厚い緑のものがそれです。
赤いのはビーツ。

緑のソースを目の前でかけて完成形になりますよ。
かけているときも美しく見える料理。

何やら赤い綺麗なドリンクが注がれます。
このドリンクはオレンジジュースのような味がして、ほんのり甘いです。
ビーツとミカンのジュースだそうです。
それを先ほどの緑のソースをかけた「セビッチェ」と一緒、というか、交互に食べるんだそうですよ。

緑のソースがかかった完成形です。
緑のソースは辛くありません。
ウチワサボテンの葉は、まるでツルムラサキのような味と食感です。
粘りがありますよ。
しかし初めて食べましたよぉ〜〜、ウチワサボテンの葉を。
実なら時々アンデスでは食べていましたけどね。
もしかして、実を食べるサボテンとは品種が違うかもしれません。

ジュースとセビッチェ、これを交互に食べましょうね。
たぶんペルーの伝統的なセビッチェも、甘い薩摩芋の「カモテ」と呼ばれるものが口休めに付いてきますが、その代わりに綺麗なジュースをつけているのかもしれません。
なんとも美しい最初の一品です。

こちらもまたアートなプレートです。
花はなんと!!、ズッキーニの花。
その花の中に海老が詰めてあります。
そしてソースが3種類、水滴を大きくした感じで付いています。
チーズ系のソースで、味がそれぞれ違います。
すごく辛くてヒ〜〜となるのもあれば、穏やかな辛さのものもあります。
すごい楽しい!!。

ちょっとピンボケですが、ズッキーニの花の中はこうして海老が味付けした刺身で詰められていました。

スープの時間です。(笑)
海老の頭をすりつぶし、トウモロコシ粉と「チポトレ」というメキシコ独特の唐辛子を入れた、濃厚で少し辛い温かいスープです。
コップに入れて飲むなんて、ユニークだなぁ。

なんだかおもしろいプレートが出てきました。
粒粒のは何かの穀物かとこの時は思いました。
しかし、後で調べたら・・・・アリの幼虫だって!!。
そういえば長野県でも「蜂の子」(蜂の幼虫)を食べるし、会津地方でも「イナゴ」の佃煮を食べるからねぇ。
なんだか穀物にしては変だと思っていましたが、後で調べてびっくりです。
鉄板で焼いたアボカドと、アリの子、メキシコのハーブの組み合わせの一皿です。
いやぁ〜〜、驚きました。

本来はここで肉系の料理が出てくるのですが、こちらに変更してくれました。
「マサ」と呼ばれるトウモロコシから作った春巻きのような皮の中に、いろいろなものを詰めてカリッと焼いていあります。

中はこんな風にいろいろと入っていました。
トウモロコシ、キノコなど。
メキシコで作られるアガベシロップを使って甘めの味付けになっているそうです。
これ、とてもおいしい!!。
少しピリ辛です。

またまた目の前でソースをかける料理の登場です。
これはソースをかける前。
緑のハーブの下に、薄いマグロの切り身が入っています。

そしてソースをかけているところです。

完成形です。
色々なトマトや野菜と、塩漬けのマグロ、ソースは「Chile de árbol 」というメキシコ独特の唐辛子を使って味付けされたものだそうです。
これもおいしいなぁ〜〜。

これはおいしいコーヒーです。
実は隣のテーブルのカップルが、何回もお代りしてこれを頼むものだから、思わず「それ、おいしいの?。」と聞いたら、めちゃくちゃおいしい・・・と言うんですよ。
だからね、頼んでみました。
そうしたらね、本当においしいの。
シナモンが入ったコーヒーなんですよ。
メキシコもコーヒー採れる国ですからね。

タコの足が出てきました。
これも目の前でソースをかけて完成形にする料理です。
ソースはメキシコ独特の「モーレ・ネグロ」というソースです。
唐辛子は「Guajillo」というメキシコ独特の唐辛子を使い、トマトのドゥミグラスソースにクローブ、オールスパイス、タイム、マジョラム、オレガノなどのハーブやスパイスを入れ、最後にメキシコのチョコレートを入れた、本当に独特なソースです。
チョコレートの原料となる「カカオ豆」はメキシコ原産ですからね。
実は私、このソースを一流のメキシコレストランで食べたかったんですよ。
話には聞いていたけれど、実際に食べたことなかったですからね。
食べておかないと、味を真似できませんから。(笑)
でもこのソース、甘みが程よくて、とってもとってもおいしいです。
もちろんタコもおいしいですよ。(笑)
黄色い水玉のようなピューレは、少し甘い人参のピューレです。

本来のメニューでは、ここでもう一度お肉料理になるそうですが、替えてくれています。
なんか盛り付けがお洒落!!。
「Calabaza con mole」という料理です。
calabazaは、かぼちゃの事ですが、コリンキーのようなコリコリした生食用のかぼちゃを使っています。
カラバサをいちょう切りのように切り、そこに「モーレソース」を塗って、ゴマを掛けています。
そうそう「モーレ」と言うのは、メキシコでは「ソース」という意味なんですね。
だから「モーレソース」というのは、「ソースソース」という意味になってしまいます。
まるで韓国の鍋の事を「チゲ鍋」というみたいにです。

デザートの部に入りました。
まずはキウイフルーツとトウモロコシのシャーベットです。
さすがにトウモロコシ原産国のメキシコ、そのこだわりのシャーベットですねぇ。

またまたユニークなスイーツが・・・。
この上に何かをかけて、完成形にするようですよ。

上からパラパラと、白い何かを振りかけます。

完成形がこれ。
真ん中の黄色いものは、かぼちゃのアイスクリーム、下に敷いてあるのはケーキのスポンジをほぐしたもの、アイスとスポンジの間に、オレンジの蜂蜜入りピューレが挟まれています。
振りかけた白いものは、半年も熟成させたチーズとシリアルを混ぜたものだそうです。
これ、とてもおいしいですよ。

そして3つ目のスイーツが・・・
アイスケーキです。
スポンジは、バナナケーキで、まだ少し凍っています。
上の線を描いている茶色のものは、キャラメルクリーム、飾りの葉はバジルです。
どれもおいしい!!。

最後にエスプレッソコーヒーを飲んで、とても満足そうな支配人。
ねっ、来てよかったでしょ。
だってこんなチャンスはなかなかないですからね。
長時間のトランジットのおかげでこんな思い出来るなんて、本当にラッキーです。
このレストラン、二人席が空いていて良かったです。

込み合うレストランと忙しそうなスタッフたち。
とても感じの良いレストランでしたよ。
また機会があった食べにに行きたいです。