インカのペルー料理 CHIRIUCHU (チリウチュ)は、コルプス・クリスティ Corpus Christi のお祭りのお祝い料理で、そのお祭りの時にしか食べ得ることができない特別な行事食です。
私たちは1992年にペルーのインカ帝国の首都だった町、「クスコ」で食べました。
まるで日本のおせち料理のように、冷えた冷たい料理で、とても泥臭い強烈な料理です。
アンデスの内陸部では、もちろん海のものはなかなか食べる機会がありません。
なので、海のものを食べないと「ヨード不足」になる可能性が高いです。(不足すると甲状腺が肥大したりします。昔話の「こぶとり爺さん」のこぶはまさしくヨード不足でしょう。)
そこでこうした行事食で海ものもを食べるんですね。
この料理に使われているうものものは、「トビウオの卵の塩漬け」と「Ccochayuyo(コチャユーヨ)」と呼ばれるペルーの海苔です。
インカの時代からの伝統的な行事食なので、当時はもちろんトビウオの卵を生の刺身で食べることはできませんでした。
だって冷やして運べないもんね。
だから思い切りたくさんの塩で漬け込んで、海岸から標高3400mのクスコまで何日もかけて運んだそうです。
それに対して海苔は乾燥できるので、軽くなるし簡単に運べたんでしょうね。
だからトビウオの卵が発酵していて、そして糸を引いていて、めちゃ臭いです。(笑)
日本のもので例えると、「くさや」位の臭さです。
でも今でもこの行事食は盛んで、お祭りの時はたくさんのチリウチュの屋台が出るそうです。
タンボ・ロッジ特性、ビーガンのチリウチュ。
というか、臭さがいまいち本物ほどではないので、「チリウチュもどき」と言った方が良いかもです。
上にある卵っぽいのが「トビウオの卵の塩漬け」を模した、アマランサスと納豆で作ったもどき物です。(笑)
海苔は本物のペルーの海苔、「コチャユーヨ」を使っていますよ。
これは保存がきくので、タンボ・ロッジにも在庫で持っていますから。
そしてチーズの代わりは「豆腐の味噌漬け」です。
味噌漬けの右の黒いのは、「黒チューニョ」です。
肉系のものの替わりに使いました。
こちらが1992年に私がクスコで食べた、本物のチリウチュです。
一番下が「炒ったホワイトジャイアントコーン」、
その上の黒っぽい肉は、「クイ」(テンジクネズミ)のオーブン焼き、
その左側はカッテージチーズ、そしてその右上がペルーの海苔の「コチャユーヨ」、
その左側のものはトウモロコシ粉の揚げパン、
一番左の少し見えているものは「若鳥のボイル」、
上の魚卵が「トビウオの卵の塩漬け」、
トッピングは辛い唐辛子と玉ねぎのスライスです。
さらに写真では見えないのですが、真ん中の下の方に、血を詰めたソーセージが入っています。
めちゃ臭い料理ですよ〜〜。(笑)